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つくること、食べること

パンを焼いたら気持ちがすっきりしたといえば・・・・

「たんぽぽ」という子供のころに見た伊丹十三の映画を思い出しました。食べ物にまつわるいくつかのエピソードをちりばめた映画です。そのエピソードのひとつなのですが、危篤状態の子だくさんの母親が家族に囲まれて、周りのこどもたちは「死なないでかあちゃん」と泣いています。そしたらおもむろに父親が「かあちゃん!!何か作れ!なんか飯つくれ!」と命じます。母親はふらふらになりながら、チャーハンを作ります。それを家族にだすと、父子たちは「おいしいよ!かあちゃん!」といい、がつがつと食べます。そしてその姿をみて、うっすらと笑顔をみせながら死んでいく、というエピソードでした。

死ぬ間際でありながらも、家族のために最後の力をふりしぼって料理をつくる。そしてそれを自分は食べることなく、家族が食べている姿を見て最高の幸せと感じ死んでいく。究極の自己犠牲。母親ってすごいって子供ながらにとても印象的なシーンでした。

今、その映画のような母親になれているかって言ったら・・・全然足元にもおよんでいない状態ですが・・・・でも、家族のために料理をすることで、力をもらっているそんな感覚は非常に理解できるようになりました。

おちこんでいるときに料理をするとすっきりすることはこれまでも何度か経験しています。料理すること全般にもいえるかもしれませんが、特にパンやお菓子は、慎重に材料を測り、手順を頭のなかで整理してつくっていきます。その工程が、心の整理につながっているのかもしれません。そしてそれが家族がよろんでくれたらなお、力がでるものです。

私はパン洋菓子教室を目標にしていますが、迷いがないわけでもありません。でも私がこんなにパンづくりで力をもらい幸せを感じているのだから、他にもパンづくりで幸せになる人がいるはず!そんな幸せをつたえたい!そういう思いでこれからもがんばっていこうと気持ちを新たにしたのです。

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コメント

作ること!食べること!
生きていく基本の様な気がしています。
そして子供の笑顔が支えになってくれている…
子供ってすっごい力を持っているなぁって思います。
だから子供には「生まれてきてくれてありがとう」って言っています。
「どういたしまして…」と切り返されるけど

これは私の話ね
辛いこと苦しいことがたくさんありすぎて今の状態から逃げ出したくなって逃げ出そう!って思ったことがつい最近あったの(笑)
子供が不憫に思えて泣けることもあったけど、結局思いとどまっているのは子供の笑顔に救われていることに気付いたから。
子供って生きる力を与えてくれる気がします。

外食したり、お惣菜を買ったりするのを嫌がる娘のために
家で作ろう!食べよう!って思っています。

あっ…重い話になっちゃったね(笑)

そうそう、HBでパンを焼くと娘が嫌がります
また少しずつ小麦粉と戯れる時間を作ろうかと思っています。
小麦粉と戯れていると不思議とすぅ~っとするし、
そのうち先行き不安な人生にも光が差してくる気がしてます。
希望的観測かなぁ(笑)

たんぽぽのおかぁちゃんのようになりたいね

投稿: さぁや | 2013年7月18日 (木) 09時57分

☆さぁやさんへ☆

こんにちは♪さぁやさん♪本当に人生いろいろあるよね。でも踏ん張れるのは私たち毎日『ままこへ』しなきゃなんないからだよね。かあちゃんは家族のために何があってもままこへ。女は強いとか母は強いとか言われるけど、ままこへが女を強くしている気がしています。(ちなみにうちは外食とか出来合いのお弁当も大好き(*_*)さあやさんのごはんはおいしすぎるんだよ(^0^)/)


この歳になれば、みーんな何かしか困難があってみんな踏ん張っているんだよね。私なんかblogでうさばらししちゃってあまちゃんだよなあ(*_*)

自分も大変なのに、私のこと気にかけて手を差し延べてくれる人がいることに、今回本当に敬服しています。さあやさんもその一人。私もそういう人になりたいなあ。←これはながいみちのり。

いつかパンも一緒につくりましょ♪

投稿: てんびん | 2013年7月18日 (木) 10時35分

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