Shirleyからのカード
私の誕生日は10月初旬であるが、10月も終わりかけのこの時期毎年Shirley(シャーリー)からカードが届く。Shirleyとは、オットが学生時代オーストラリアの放浪旅をしたときにお世話になったお母さんで、その後もずっと、家族が増えてからも家族を交えて交流が続いており、いまでは「Aussie mum」「Japanese family」と呼び合う仲。カードも家族全員の誕生日に毎回送ってくれて、JoeやannaもShirleyをAussie granmaとして認識しているよう。10年前には日本にも私たちに会いに来てくれた。
とはいえ、私がShireyに直接あったのは3回。でも会うたびに、ぎゅっと抱きしめてくれ、そのぬくもりを思い出すたび幸せな気持ちになれる。本当にお母さんみたいなのだ。
Shirleyはお母さんみたいなぬくもりを与えてくれただけではない。ベイキングの素晴らしさを教えてくれた人なのだ。
私たちは結婚式をオーストラリアで挙げたが、式のあとShirleyの家を訪問したら、手作りのウエディングケーキを用意してお祝いしてくれた。ヴィンテージのドライフルーツ漬をたっぷりいれたバターケーキをシュガーペーストで覆ったもの。その時はわからなかったが今思えば、これがイギリスの伝統的なウェディングケーキだと気づく。ベイキングの世界にいる今だからこそ、このケーキを用意してくれた時のShirleyの思いやりに深く気づき、さらに感動を覚える。
ウェディングケーキの他にも「Pavlova(パブロバ)」というオーストラリア伝統のケーキも作ってくれていた。パブロバは普段のデザートだったり、誕生日だったり、けっこう気軽に普段つくっているそうだ。Shirleyは主婦ではなく仕事もしている女性。そんな忙しい生活の中、ささっとこうしたものを日常つくっているということに、まずカルチャーショックを受けた。
翌年も夫婦でオーストラリアを訪れたが、その時はNew years eveということもあり、親戚や友人ふくめて30人ぐらいでパーティーをしていた。そのとき子供たち(つまりShirleyの孫にあたる)がShirleyが作った「ヘキセンハウス(お菓子の家)」を崩しながら食べていた。毎年の恒例行事だそうだ。
ベイキングを囲んで家族の思い出が作られている・・心の底から感動した。
そのあとすぐにベイキングに目覚めたわけではない。でもイキングに目覚めた今だからこそ、その光景はより色濃く私の脳裏にある。私の憧れ。私の原点。そして目標でもある。
いつか・・・Shirleyに直接ありがとうと言いたい。Shirleyは今70歳。元気なうちに是非とも会いたいなぁと思う。
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